大腸ポリープとは


近年日本人も食事の欧米化などにより,大腸のポリープの罹患率が増えてきています.大腸癌のほとんどは大腸ポリープからの多段階発癌で,ポリープを経ずにいきりなり癌が発生する確率は少ないとされています. それゆえに,定期的に大腸内視鏡でスクリーニングし,ポリープがあれば癌化する前に切除することが重要となります.

■麻酔
基本的には鎮痛剤のみで意識のある状態で行う方法で検査を行います.ほとんどの方は,鎮痛剤のみで大きな苦痛なく検査が可能です.但し,腸が長く極端に折れ曲がっている方や腹部手術の既往があり高度の癒着がある方は,鎮痛薬だけではかなりの苦痛を伴うことがあります.このような場合は,入眠剤を注射して眠っているうちに終わらせる方法を選択できます.
過去に大腸検査された経験があり非常に痛みが強く挿入困難であった方,もしくは腹部の手術を何回かされた既往のある方はお申し出ください.

■手術
まずは大腸の一番奥までカメラを挿入し,全大腸を検索します.ポリープがあれば,色素を散布し拡大鏡という機能を使ってポリープの表面の性状を観察します.これで癌化する可能性があると診断した場合は,ポリープを切除します.ではその実際を示します.
大腸ポリープ 色素をかけ
拡大鏡で観察
電気メスで切除 粘膜の欠損部を
クリップで縫合

■術後
1-2時間ほど回復室で休んでいただき,問題がなければ歩いて帰宅していただけます.翌日から普通の生活が可能ですが,ポリープを切除した場合は切除部位から出血する可能性がありますので,10日間は飲酒と激しい運動は禁止です.
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